前回、2つのフロアがあった頃のナンジャタウンの話を書きました。
その中で、どうしても一段落では書ききれなかった場所があります。
アイスだけで、ひとつの町ができていたんです。
その名も「アイスクリームシティ」

この記事でわかること
- 全国のカップアイスが一堂に集まっていた、あのエリアのこと
- 真珠が当たるかもしれないアイスがあったこと
- 私が実際に食べたもの/こわくて食べられなかったもの
- 「もう食べられない」と気づいたときの気持ち
アイスだけの町があった…!
いつからあの場所があったのか、正直なところ覚えていません。
気がついたときには、もうそこにありました。
ただ、行くたびに必ず寄っていたことだけは、はっきりしています。
園内をひとしきり回って、遊びまくって、体力を使い切ったあと。「じゃあ、そろそろアイス食べに行こうか」——だいたい、そういう流れでした。
私にとってあそこは、アトラクションではなくおやつの時間だったんです。一日のいちばん最後にとっておく、しめくくりの場所。
そして、覚えているのは——とても明るかったということ。
ぱっと視界がひらけるような明るさの中に、見渡すかぎりのアイス、アイス、アイス。

こんなに種類があるんだ。
どれを選んでもいい。その状況そのものが、もうワクワクでした。まだ何も食べていないのに、いちばん楽しい時間だったかもしれません。
北海道から沖縄まで、全部ある!?
日本各地のアイスが、ずらりと並んでいました。
その中で、いまでもはっきり覚えているのが静岡のわさびアイスです。
わさび。……アイスで。
こういう「ご当地の不思議アイス」がいくつもあって、眺めているだけで面白い場所でした。知らない土地の名前と、知らない味の組み合わせ。棚の前が、ちょっとした旅行みたいになるんです。
ただ、白状します。
わさびアイスは食べていません。(そもそもワサビが苦手w…)
面白いなあ、すごいなあと言いながら、結局いつも手に取っていたのは別のものでした。
真珠が当たるかもしれないアイス
そして、どうしても忘れられないものが、もうひとつあります。
真珠が当たるかもしれないアイスです。
食べ進めていくと、中から本物の真珠が出てくることがある——そういうものでした。(正確な名前や仕組みまでは、やっぱり覚えていません)
アイスなのに、くじ引きなんです。
これは、何回かチャレンジしました。
味わうというより、もう完全に引きに行っている。スプーンを進めるたびに、当たりを探している自分がいました。
「今度こそ入ってるかも」と思いながら食べるアイスは、ただのおやつとは、まったく別で宝探し感覚の食べものだったように思います。
結果から言うと——一度も当たりませんでした。
一粒も出てこないまま、アイスだけが、きれいに無くなっていく。
それでも、行けばまた買っていたのだから、たぶん私は真珠そのものより、あの「入ってるかも」の時間のほうが好きだったんだと思います。
ただ、今思うとその真珠気づかずに食べてたら怖いな⋯と大人になって思います(汗)
トルコアイスとの、あの攻防
よく食べていたのは、トルコアイスです。
しかも、作っていたのは本当にトルコの方でした。(私の記憶では、ですが)
ご存じの方も多いと思いますが、あれは素直に渡してもらえません。
コーンを受け取ろうとしても、なかなか渡してくれない。手が届いた、と思った次の瞬間には、もう手元にない。
とにかく遊び心のある人で、毎回まんまと楽しませてもらっていました。
そして私は、毎回笑っていました。
勝てた記憶が、ひとつもありません。それなのに、悔しかったという気持ちのほうは、まったく残っていないんです。
やられては笑って、笑いながら、また次も並んでいました。
アイスを買いに行ったはずなのに、いつのまにかちょっとしたショーを見ている。しかも私は、観客ではなく出演者のほうでした。
そこまで含めて、あれは「トルコアイスを買う」という体験だったんだと思います。
味より先に、あのやり取りのほうを思い出します。
さっぱりしたい日は、台湾かき氷
もう一つ、よく食べていたのが台湾かき氷です。

トルコアイスか、台湾かき氷か。「今日はどっちにしようか」——これが、行くたびの悩みでした。
ちょっとさっぱりしたい日は、かき氷。
台湾かき氷は、練乳を凍らせた氷を削って作ります。だから日本のかき氷とは別ものなんです。削った時点で、もう甘い。
そこに、いちごソース。
あれを食べるのが、いつも楽しみでした。
それと、ナンジャタウンはアニメとのコラボがよくあって、台湾かき氷がコラボしていたこともありました。
(コラボの話は、それだけで一本になりそうなので、また別の記事で書きますね)
そして、もう食べられないと知った日
たしか2013年の、大型リニューアル。

上の階(私の記憶では3階)のエリアが、まるごとクローズしました。
アイスクリームシティも、一緒に。
行けなくなった、というより——行く場所そのものが無くなったんです。
あの棚も、トルコアイスのやり取りも、いちごソースのかき氷も、そこで終わりでした。
無くなったと知ったとき、最初に浮かんだのは、怒りでも悲しみでもありませんでした。
——また食べたいな。
ただ、それだけでした。
もう手に入らないと分かった直後に出てきたのが、「食べたい」だったんです。未練というほど重くもなく、諦めというほど乾いてもいない。その気持ちは、たぶん今も、そのまま残っています。
まとめ|味は消えても、記憶は消えない
いま思うのは、ひとつだけです。
今だったら、もっと食べたのに。
全国のカップアイスをもっと見て回って、台湾かき氷も、トルコアイスも。一日かけて、アイスの食い倒れをしたかったなあ、と。

当時の私は、また来ればいいと思っていました。
- 「またいつでも行ける」は、たいてい本当じゃない。
- 食べ逃したものは、あとから取り返せない。
- それでも、味は消えても記憶は消えない。
あの町の全体像については、2フロアあった頃のナンジャタウンを覚えていますか に書きました。上の階に何があったのか、記憶の地図から書いています。
あなたは、どのアイスを食べましたか。
「これもあったよ」「わさびアイス食べたよ」という方がいたら、ぜひ教えてください。私が食べられなかったぶん、味を知りたいです。
次は、ナンジャタウンのアニメコラボの話を書こうと思っています。
